コロナ5類移行にあたって様々な領域で運用変更が求められます。
ここでは、学童・園児の感染者対応に関してお示しします。
<新型コロナに感染した場合>
● 有症状者は発症日を0として5日目まで登校(登園)停止、かつ、症状軽快※を最低1日は確認する
● 無症状で検査陽性の児童は検査日を0として5日目まで登校(登園)停止
● 感染者の同居者(兄弟など)は無症状であれば登校(登園)停止の対症にはならない
● 感染後の対応、出席停止解除後、発症から10日を経過するまでは、当該児童生徒に対してマスクの着用を推奨する
● 治癒証明書の提出は義務ではないが、それぞれの学校や保育園・幼稚園で必要であれば病院で発行してもらう
※症状軽快とは、発熱なく、咳や咽頭痛は完全に消失していなくても改善傾向である状態を指します
<ご家族がお子さんが学校で感染することが心配で学校を休ませたいと希望された場合>
● 正当な事由があれば学校長の判断で欠席扱いにしなくてよい
この点は学校側も柔軟に対応してくれることと思いますが、様々な立場で様々な意見があり、皆が悩むところかと思います。
想定されるケースとしては、同居者に高齢者や基礎疾患を有するものがいる場合、または当該児童が基礎疾患を有す場合になると思います。しかし、この基礎疾患もどこまでを基礎疾患とするか難しいところです。喘息は成人ではコロナの重症化リスク因子ですが、小児ではリスク因子にはならないという研究報告もあります。文科省からの衛生管理マニュアルも作成・公表されていますが、今後、小児科学会など我々のような小児に関わる医療者からの提言も必要になってくるものと思われます。
<濃厚接触者に関して>
●濃厚接触者に対する行動制限はなくなります
この『濃厚接触者』という表現も今後はあまりされなくなるかもしれません。しかし、濃厚接触者という概念は非常に重要な概念です。今回のパンデミックで家族内感染や会食での感染で十分にご理解いただけたものと思います。またこの概念はコロナに限ったものでなく、様々な感染症の流行を考えるうえで非常に重要です。
行動制限はなくなっても、この概念を念頭に、どう行動すべきかを考え、我々もアドバイスをさせていただくと思います。
まだ皆が手探りですが、子どもたちに少しでも制限なく、そのお子さんらしい生活を送ってもらえるよう、全力でサポートさせていただきます。
感染対策でご不明なことがあれば、診察の際にご遠慮なくお尋ねください。
院長 山岡正慶